雪の降る街を

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息子と口論をした翌日、朝から雪が強く降っていました。

このまま学校に行かずに、プイっとどこかに行ってしまうのではないかという懸念で、
無視する息子を地下鉄の駅まで歩いて送って行きました。


時刻は朝の7時15分。






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暖房の効いた家の中に居ると感じない状況を目の当たりにします。

朝からこんなにも人は通勤、通学のために移動しているのだ、と。



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暗闇の中に、2両連結のバスが。 すでにほぼ満員。


雪が頭に降り積もる息子に

「ママの帽子貸してあげようか、かぶって行けば?」


「いらない」

「だって寒いよー」

「いらない」



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最寄りのメトロの駅まで、クサクサした心を抱えて並んで歩くこと7分。



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階段を下りて地下へ吸い込まれ、改札から雑踏の中へ消えていく息子。

「気をつけてね、行ってらっしゃい。頑張って」




ひとりになって、今来た道をひきかえします。




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家の近くの、粗大ごみ集積所で朝からせっせと働く姿が。

緑のツナギはパリ市衛生局の制服。黄色い安全反射ベストを着て。


目があった時、ムッシューのほうから


「ボンジュール、マダム!」と声をかけてくださいました。

「ボンジュール、ムッシュー」と力なく答えるワタシ。






「マダム、今日はなんとも美しい天気だね。だろう?」



両手を雪にかざして、ムッシューがにっこり、そう言うのです。







起こることすべてに意味がある。





雪の中で、心が少しずつ溶けていくような瞬間でした。









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良くなるため。

この世で起こることすべてに意味があると

私も思います。

次にもっと良くなるために起こってるんですもの!

清掃のムッシュの言葉が、

8年前パリで盲腸になり、一人で入院していて

泣きそうに心細かった時に聞こえた

窓外の清掃員のムッシュの元気な口笛の音と

重なりました。

人は人によって救われるものですね。





No title

そもそもの発端は、口論ですね。口論した後は、お互いに何の徳も訪れません。できれば、口論しない事を心がけるのが一番いいかもしれません。それでも人間は、感情があります。口論してしまったら、その後は、難しいですよね。一度口から出た言葉は、消せません。よって、すべてを諦めるしかないでしょう。自分も過去にありますよ。やばかった口論が。人間関係難しいですよね。

春が待ち遠しいね

☆じゅんじゅん

長野の美しい雪景色も、吉祥寺の変化も、どちらも楽しく拝見してます。じゅんじゅんが居ないパリはとても寒いわー。

盲腸になったお話、いつか伺った時に、よくひとりで耐えたなあと感心したの。窓の外の口笛か。そういうことが起こるのも「パリ」かなって思うね。

早く春になってじゅんじゅんがこっちに帰ってきたら、またカフェでシャンパンを飲んで「パトロール話」で笑いたい。

人の笑顔って一番の治癒力だよね。

禍、転じて。

☆てきとー日記主人さま

ありがとうございます。この場合、対息子なので口論というよりも
指導義務にのっとって怒り炸裂、それによる息子のだんまり、という
図が形成されました。

あれこれ考えだすと、かなり深く底なし沼に足を取られそうになりますが、考え方を変えれば、何かあったからこそ雪の朝、外へ出た。
そして、帰りに雪を美しいと言う、苦労も笑い飛ばす人とふれあえた。

これによって、人生悪くない、いや、いいのだ、と顔を上げることができました。
家に居て、イライラしていたら、確実にシワが増えるだけ。

しかしこの寒さ、24日のレースまでに緩んで欲しいです。



親子関係

親子を長い事やってると色んな事がありますよね。 私の息子ともこれから色々あるのでしょうね。 私の親とも40年以上親子をやってますが、未だにすれ違う事があります。 永遠のテーマかもしれませんね。

それにしても衛生局の人のセンスの良さ、好きですね! 寒い所の人は、たくましい心を持ってますね。

パリの朝

ピノちゃんこんばんはv-483

パリの冬v-276の朝v-481はこんなに暗いのですかv-361
v-484の街角かと思いました。

ちょっとした行き違いとかで心が上手く通じ合えなかった後、
駅までの道を一緒に歩いて行けたのなら、
それはちゃんとどこかで心が繋がっている証拠だと思います。

寒くて、暗い朝に一緒に歩くだけで、きっとお互いの心の中に
暖かい何かが通じていたと、私は思います。

早朝から働くムッシューの一言、とても素敵ですね。

No title

息子さん多感な年頃ですよね。

喧嘩を恐れて親の義務を疎かにするべきでは無いと思うのです、
親は自分の出来なかった事さえ子供に諭す義務があります。
遊び倒した私は子供に勉強しろ! 大事な経験を積みなさい。。と諭します。(笑
思い起こせば、私自身も親に言われてましたねぇ
親の気持ちは後から解るものです。

駅まで送ってくれるピノミホさんの気持ちは息子さんは分かっていますよ!
男の子にとって体力で母親を振り払い逃げるのは簡単ですよ、
黙りながらも一緒に駅までいくのでしょう?

良い息子さんですね、そして素敵な親子関係が見えますよ。

それにしても!
フランスの朝は寒そうですねぇ~   日は昇るのですか?(笑

う~ん。

いろいろと考えさせられる記事でした。
親子関係、男の子は思春期になると、母親には分かりかねる部分もあるのでしょうね。
私にはまだこれから待ち受ける未知の世界。きっと理解できないことばかりで悩むんだろうな。
それでも、やっぱり子供がいてくれてありがたい。(その時もそう思えるかな。)
なんでこんな感情にならなければならないのか?と自分に問いただしてみても
やはりそれは、その子がそこにいてくれるから得られる感情であり、いなければ味わえない大切な気持ち。
人間関係のすべてがそこにあると思います。
収集車のおじさんの言葉、私の心も軽くなりました。気持ちの持ちようで、どんな事も素敵な色に変わる。
いつも私の何歩も先を歩くピノさん、ピノさんのおかげで今日も学ばせていただきました。
私はピノさんの背中があるから、また前に進めます。

No title

他人事になってしまえば、「成長したのよ」だけど、自分の事となるとそうは言ってられませんよね^^;
相手がだんまりして、こちらの言っている事に無反応(無視)だと怒りになってしまう。それは何度も経験済み!
ワタシは友達ではなく、親だから。相手が嫌がる事も言わなくちゃいけない。
って思っているけど、実際どうなんだろう。。。。
あ~~でも、ココにはステキに声をかけてくれる清掃員さんはいない!!
それに、ココじゃぁ「マダム」でなく「おばさん」って言われちゃうわ(苦笑)

いつか。

☆よしこさま

長い歴史の中で、親子で並んでプロ意識を磨きながら働く美しさを
昨年の夏に拝見して、よしこさんの優しさはここから育ってきたのかも、と感じました。

まだまだ自分の腕の中にいる小さな存在の息子ちゃんとの「今」を
惜しむように大事にしてくださいね。

雪の中の幻想的な光景、神様がくれた偶然なのか、帰り道、
家まで実は2通りあるのですが、そこを通らなかったらムッシューからも声をかけてもらえなかった。

強く優しく、そしてたくましく生きられるように頑張ります。



少しずつ。

☆小鞠ちゃん

優しい応援、いつもありがとうございます。

パリの朝は本当に寒くて暗いです。
でも、12月の冬至から毎日少しずつ、陽は確実に伸びているし春はとてつもなく遠いようで、実はあと2カ月ちょっとで春分の日は来る。

雪の中で息子の頭に白く雪が積もるのを見上げて、大きくなったけどまだまだ子供なのだ、と実感しました。

叫んでも届かないような何かを、息子が私に無言の中伝えたいのかも、と考えながら歩きました。

責任。

☆いその爺さま

経験からのお話、ありがとうございます。
子育てを先にくぐり抜けた人生の先輩の貴重なご意見です。

息子の口調や態度に私がカっとなるのは、実は自分自身の欠点がそこに表れているように取れるからなのでしょうか・・・。
自分のできなかったことさえ、諭す義務、そのとおりだと思います。

人を育てあげるのに、親としての理想の状態からは遥かに遠くても
こうあって欲しいという思いは熱く伝えていきたい。

これからも転びそうになっても一緒に歩きます。

寒い朝も陽は必ずのぼります。あ、今朝も灰色の雲で、まったく陽は見えませんがー!




積み重ね

☆Y子ちゃん

いつも一緒に考えてくれてありがとう。
朝、目が覚めたら急に息子が大人になっていた・・・とか、そういうことでもなく、ジワジワと目に見えない変化の中で葛藤しています。

毎日体温を感じて柔らかいほっぺを触って育てる時期に、「絆」を
強くしておいてくださいね。

私の背中ですか?贅肉を削ぎ落とさなくっちゃ♪




同じく。

☆diadianちゃん

diadianちゃんが子供たちを叱っている姿って全く想像できない。
「怒る」という漢字、あなたには無用なのかと思うぐらいニコニコしてるんだもの。

だんまり・・・これが一番キツいよね。何か言ったらどうなのよーって
猛獣になってしまうワタシ。

日本の清掃車の係の方はすごいスピードでバンバン回収して、さーっと去っていくよね。こっちは違うの。くわえタバコで冗談を言い合ってるよ。人間らしいっていうか、おおらかなのよ。

ものすごく共感

うちも似たようなことが度々あります。
「親」をやるのは辛い時がありますよね。
でもあと数年すれば笑い話になりますよ、きっと。
そしてK太くんと口論したから、素敵なムッシューとも出会えた。

天気予報。

☆おかみさま

共感いただきありがとうございます。
いつか笑い話に・・・なってくれたらいいです、今も笑い飛ばす元気が必要ですね。

この雪の朝は、自分の心にも雪崩が起きていましたが、その後関係復旧が徐々に進んでいます。

週末を超えて、来週は精神的快晴を望みます。



3歩進んで2歩下がる

子供のいない私が言うのもなんだけど・・・反抗期まっただ中なのね。
それはK太くんがちゃんと成長してる証しじゃないのかな?
ママの帽子、黙りこまないで「いらない」って答えてくれてる。
ママとメトロの駅まで「来るな」とも言わず歩いてくれる。
K太くんも自分の気持ちを持て余して、謝るに謝れない、もどかしさいっぱい。
もう少し大人になったら、ママの愛情の深さをもっと解る時がきっと来ると思います。

母親って大変な「仕事」なのね。ピノちゃんの背中、K太くんはきっとしっかり見てるよ。

パリのムッシューは素敵!市井にこんな素敵な人がいるから素敵な街なのね。
病気になってからずいぶんたくさんの人に、いろんな場面で支えられてきました。
なにげない一言だったり、優しい笑顔だったり。
その人にとっては何でもないことで、それが私の支えになってるとは思ってないだろうことも。

「人」という字は人が支えあってる形だと聞いたことがあります。
私も誰かの支えになれたら、恩返しが出来るような気がして嬉しいな。

支え

☆さち姉さん

いつもありがとうございます。
長い戦い、笑顔で歩んで周りにも「幸」を分けているねえさんを見習って、私も落ち込むのは止めようと思いました。

将来息子にも「支え」になってくれる貴重な友人がたくさん出来るように、人はひとりで生きているのではないことだけは、きちんと教えていきたいです。
プロフィール

Author:ピノミホ
趣味から始めたワインの勉強、人と語らうことが大好きでおもてなしを積み重ねた経験、それらを集結して「CEPAGE」を実らせて満17年を迎えました。
小さなサロンのテーブルに、今日も美味しいお皿を運んでいます。

ワインの熟成と同じように、ゆっくり、味わい深い時間を過ごせる日々を願って。

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