考える人

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3月半ばの土曜日の午前10時。

パリ日本人会主催の「ロダン美術館鑑賞会」に参加してきました。



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うちからは地下鉄1本、歩いても行ける距離なので昔はずいぶん訪れましたが、
今回は7~8年ぶり。

入り口の改装工事が終わり、美しいエントランスホールとおみやげ売り場が充実していました。







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チケットと地図には「考える人」の写真つき。


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まずは3ヘクタール庭園にある、「地獄の門」を鑑賞。


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ロココ建築の美しい建物は1730年完成。「ビロン館」と呼ばれます。


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「鼻のつぶれた男」

ロダンは完全な美のモデルではなく、一般の人々を表現した作品もたくさんあります。


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彫刻以外に、ロダンの絵画の作品もあり。

ロダンは印象派のモネと同じ1840年生まれ。




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見上げた天井のレリーフも、シャンデリアもステキ。



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肉付きの驚くべき正確さが際立つ「青銅時代」。


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各部屋には、さまざまな言語による説明ボードもあり。(日本語はなし)


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「接吻」の前でメモを取る美術学校の生徒たち。



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大理石から生まれ出るばかりの「アダムとイブ」。

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「神の手」。ものを形作る手はこの上もない創造の道具。




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聖杯の形に刻まれた大理石の上で2本の手が閉じ合わされている「カテドラル」。


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愛し合うふたりの右手が何かを包み込んでいる「秘密」。

今回見た中で、一番気に入った作品です。


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15年間にわたってロダンの弟子、愛人、共同制作者、モデルとなったカミーユ・クローデルの作品、「波」。






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階段を上がり、2階へ。

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ムンクが描いたロダンの「考える人」。


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「考える人」は背中が見どころ。


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ロダンの唯一の日本人モデル、女優の「ハナコ」。

眉間のシワで愛憎劇を演じたのだそう。



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再び庭園へ。

「カレーの市民」は英仏戦争に身をささげた6人の名士のモニュメント。

高い台座の上に設置する従来の展示形式ではなく、鑑賞者と同じ高さに置くことで
群像の持つ悲壮な性格を際立たせたもの。



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「考える人」は、詩作するダンテであり、創造に携わる者全般の象徴。

右手を左足に乗せるというかなり無理な体勢。

この「ねじれ」が人生の苦悩を表現。



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背景には金の王冠、アンバリッド。 像の周りには「イチイ」の植え込み。



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「三つの影」

驚いたことに三体の像は、まったく同じもの。

置かれる場所、つまり立ち位置で違うものに見えるのです。

角度を変えれば、物事も違って見える。 人生も同じ。



三位一体

R子ちゃん、ワタクシ、k-coさんで、それぞれの影を。

かなり明るい影です。


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近くのカフェでランチ。

ロワールのサン・ニコラ・ド・ブルグイユで乾杯!


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k-coさんが頼んだものは羊肉のロースト。すごいボリュームで切り分けが大変!


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私はバベットステーキ、ロックフォールのソース添えをいただきました。
R子ちゃんはクラシックなステーキ・フリッツを注文。


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デザートはクレーム・ブリュレ。


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家に戻って、買ってきたガイドブックを真剣に読みました。





「絵画」も「彫刻」も、全ての芸術は心を揺さぶり、またおさまりのいい場所へ導いてくれる。



見て、そして考えること。



創造は刺激を受けることから始まります。





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ここ、行きました

地獄の門もカレーの市民も考える人も、上野の国立西洋美術館で見ていましたが、フランスで見ると受ける印象も違って見えた覚えがあります。

絵画は好きですが彫刻はさほど興味が無くて、美術の会に入っていなかったらロダン美術館も行かずに終わっていたと思います。

それとモワンヌ先生の解説があったので、いつものように好みでのみ眺めるのと違って、作品の背景(ロダンとカミーユの悲喜こもごも等)を知ることが出来て、より記憶に残っています。

作品と言うのは、作者の内面が如実に現れますね。
セパージュのテーブルも、ミホさんの思いやりや優しさやステキなところが現れてますもの。

ちょっと怖い。。。

ピノちゃんこんばんはv-483

彫刻、凄い迫力ですねv-363v-363
でも、ちょっと怖い気がします。。。v-399
手もとても美しい表情ですけれど、やぱりちょっと不気味v-39な感じ。

ランチの時の羊もちょっと怖い、ボリュームがv-411

重い~

どれもとても重厚な作品ばかりですね。 間近でみると凄い迫力なんでしょうね。 彫刻は絵画より難しそうですが、見てみたくなりました。
アダムとイブは今にも生まれそうですね。
ムンクが「考える人」を描いてたなんて、知りませんでした。

ロダン

ミホさん、こんばんは。

大なり小なり美術館がたくさんあるフランスはうらやましい!
ロダンといえば考える人しか思い浮かばないのですが、美しく、力強い作品がたくさんあるんですね。

羊肉のローストの写真が彫刻と同じくらいインパクトありますv-218

こんばんは♪

迫力ある彫刻ですねー♪
ピノさんの説明で、なるほどーと思いながら
見せてもらいました。右手を左足に置いてみたりして。
シャンデリアの光が手に反射して、またステキな感じに
なってますねー。
でも、ハナコの顔が怖いなぁ・・・(笑)

作品の写真が撮れるって言うのがスゴイ!
日本では考えられないですよねー!

解説の大切さ

☆おかみさま

美術の会、私も今までこういったガイドツアーには参加したこともなく
ただふらっと見て回っていたのですが、今回は友人がこういう企画を
見つけて電話で申し込んでくださって恩恵にあずかりました。

作品の細部の見方から、作られた時代のお話など、プロのガイドさんのお話は精神論にも及んでそこが大変興味深かったです。

いつかおかみさんと一緒に美術館めぐりもしてみたいです。
東京もいろいろな企画展がありますね。混んでいるのは避けたいですが、夏休みにでもどこかおつきあいくださいませ。

写真が大きくて。

☆小鞠ちゃん

大きめにアップしてしまったので、怖く感じてしまわれましたか?

ガイドさんのお話では、芸術と言うのは「描かされている、創らされている、商業的なもの」では無いのだそうです。

「描かずにはいられない、創らずにはいられない、表現せずにはいられない」感情が湧きあがる。それが芸術家の天命だとか。

止めることのできない感情に揺り起こされて生み出した作品だからこそ、見る人の心を打つのでしょう。

羊のローストはボリュームたっぷりですね。でもこれも怖くないですよ、私の場合、生きてる牛や羊を見ても「美味しそう!」と思うので、
こんな風に登場したら嬉々としてしまいます。

荘厳。

☆よしこさま

おっしゃるとおり、重厚でした。
力強さ、生きるエネルギーが背中や腕や足に集まっている、そのパーツをあえて際立たせている、そういう作品が多かったです。

絵画も平面の中に奥行きが見えますが、彫刻はすでに3次元。

作品の前後左右から見ることの出来る、この自由な美術館は彫刻に親しむには充分過ぎる環境だと思います。

パリにいらしたときには、ぜひここも必見です。

美術館めぐり。

☆もりっきーさん

パリ市内だけでも、ルーブルやオルセー、オランジュリー、マルモッタン、ピカソ、ブールデル、ジャックマールアンドレ・・・などなど、本当にたくさん美術館があり、小さな展示もあちこちで開催されています。

今回近代彫刻に感銘を受けたので、春~夏に向けてどんどん美術館を巡ってみようかなと思っています。
今までも有名な絵の前をさーっと通過していたのですが、これからは
見方を変えて行こう、と。

確かに料理の盛り付けも皿の上の芸術ですね。

ハナコさん。

☆Kashちゃん

手の写真のシャンデリアの反射偶然ですが、ちょっと神秘的に見えますよね。ひとりの人間の両手ではなく、右手が2本っていうところがなるほどなーって思いました。

ハナコさん、100年前の旅役者ですが、ロダンが絶賛した演技力の持ち主だったようです。その時代にフランスへ渡って芝居をしていた女性、それこそ強靭、タフですよね。

フラッシュをたかなければ、写真は近くで可能です。
遠くのガラスケースを眺めても伝わってこないモノがありますよね。

アートが暮らしの中にあるフランス。もっといろいろ行ってみます!

No title

うちのダンナ、絵画よりも彫刻が好きなので、
この美術館&郊外のアトリエにも行きました
私はここ夏に行ってお庭でのんびりするのが好きです

ロダンの彫刻は力強く迫力がありますよね
この「地獄の門」をはじめて見た時は、
度肝を抜かれました

芸術の街パリ、またのんびりと美術館めぐりをしてみたいわ~

3つの影

私も以前、子供達とこの美術館を訪れ、3つの影の前であの形をまねて写真を撮りました(笑)。
地獄の門の上にもいるし、館内にも3人の影の中型サイズの銅像があったので、子供達にとっては
「考える人」よりもあの3人の影の方が興味深かったようです。
お庭も広くて、たくさんの作品があちこちに配置され、大人・子供を問わずに本物に触れられる
これぞ芸術の都たる所以なんだな、と思わずにはいられませんでした。
せっかくこの場所にいるのだから、もっと芸術に触れたいな、と拝見していて改めて思いました。
ステーキ、とっても美味しそう。付け合わせのグラタンがまた美味しそうです。
食の都でもあるフランス。これまた、もっといろいろな食べ物に挑戦してみたいです。

お庭。

☆マダムKさま

マダムのご主人は彫刻がお好きですか。郊外のアトリエってムードンにあるところでしょうか?ガイドブックに載っていました。

ここのお庭、最高ですね。お庭だけの入場券もあるので(現在も1ユーロ)昔は途中でサクランボを買って、ここのベンチでぼーっとしてました。まだ息子が乳母車に乗っていた頃。

地獄の門、全体の迫力もパーツ1つ1つのリアルさもおっしゃるとおり。 あの門を開けて中には何が・・・といろいろ考えてしまいます。

ウイーンの美術館もまたレポート期待してます!

あらためて。

☆Y子ちゃん

3つの影、印象的ですよね。「三位一体」との関連話など、今回は非常に勉強になりました。無知から目覚めることの大切さも。

「接吻」の男の人の親指が少し躊躇するようにそりかえっていることや、「カレーの市民」の手足が少し実際のバランスよりも大きく作られていることなど、じっくり見れば気がつくことが多いです。

ランチはアンバリッドのそばのカフェで。グラタン、いろいろな茹で野菜が入ってとっても美味しかったです。
k-coさんが食べたタルトタタンやR子ちゃんの桃のタルトもイイお味でした。

美しい人々

遠くのピノちゃんを想っていました。
何と余裕の芸術鑑賞でしたか!素晴らしくエネルギーッシュですね!

ロダンの作品の中では『接吻』が断トツで一番です!20代の初め、この像の男性の指先に心を奪われました!指先からほとばしる愛は、若かった私には眩しすぎましたが、惚れ惚れしますね。

そして『カレーの市民』は上野でも、LAの美術館でも会えました。
パリの美術館は建物そのものも、カフェも、全てがアートですね。
美しい空間に立つ3人のガールズが最高に美しい!

ぜひ

夏休みの美術館行きましょう!
予定が分かったら、前売り券を買っておきますよ~

恥ずかしながら・・・

バベットステーキ・・・
なんのステーキかわからないので、検索してきました。(笑

写真を見て繊維の方向が普通の肉と違うように見えていたのですが、
ハラミなんですね・・・・

チーズのソースと併せて食べると、美味しそうですね~
叉焼より此方が食べたくなってしまいました。

“考える人”は上野にレプリカがあったけれど、本物は迫力が違うのでしょうね。


芸術と愛。

☆mother-of-pearlさん

いつも遠くから気にかけていただき、本当にありがとうございます。

今回「接吻」を見て、ロダンとカミーユ・クローデルのことが気になり、
カミーユがちょうど私の生まれる100年前に誕生していることや、
彼女の弟が駐日フランス大使で詩人だったこと、20年近く前にイザベルアジャーニ主演の映画も作られていたことを知りました。
近いうちにDVDで見てみたいと思っています。

「カレーの市民」も既存の英雄をたたえる彫像と全く違う印象であり、
この作品を作るときにカミーユが英仏戦争についてロダンのために勉強をしたという背景も知りました。

あっという間に過ぎる週末の午前中2時間、芸術に浸る楽しみを再認識しました。

お願いします!

☆おかみさま

わー、前売り券を買えば窓口の混雑は避けられるんですね。
ぜひぜひ、どこか連れて行ってください。

夏の時期に開催される美術・芸術関連の展示など、横浜にも何かありそうなので、私も探しておきますね、楽しみです!
そのあとは、もちろんランチですね、乾杯付きで♪

バベット。

☆いその爺さま

さすが、肉の繊維の方向まで見ていただいたとはー。
日本の焼き肉でもハラミは噛みごたえがあって美味しいなぁと思います。こちらでもカフェのメニューによく見かけるポピュラーなステーキです。

ロダンの彫刻は世界中に展示されておりますが、この建物は晩年ロダンが実際に住んだところで、亡くなる前に全作品を国に寄贈することでここを「ロダン美術館」にするという約束をとりつけました。

室内にも、庭にも、素晴らしい採光や背景と共に展示されているので、作品がひときわ輝いているのだと思います。
プロフィール

Author:ピノミホ
趣味から始めたワインの勉強、人と語らうことが大好きでおもてなしを積み重ねた経験、それらを集結して「CEPAGE」を実らせて満17年を迎えました。
小さなサロンのテーブルに、今日も美味しいお皿を運んでいます。

ワインの熟成と同じように、ゆっくり、味わい深い時間を過ごせる日々を願って。

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