士気を上げるグラス

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パリ5区は、昔ながらの風情が残る地区。

「ランチをしながら、近況報告、そして仕事の話もしませんか?」

3月にお会いしたシャンパーニュ生産者・ALRAUX社の部長からお電話をいただき、お約束をしました。


メトロの駅のそばの花屋に並ぶ、美しい紫陽花。





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お約束の時間よりも30分ぐらい早く着いて、このあたりを少しだけ散策。

ムフタール通りは石畳の坂で有名な美味しい店の並ぶ商店街。


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さほど広くない道の両側には、選び抜かれた食材を並べた商店が軒を連ねます。



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ホワイトアスパラもイチゴも、今が、一番お買い得なお値段で食べどきかも知れません。


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雑貨屋さんに並ぶ、買い物かご。使いこんだ籠を下げているマダムも多く見かけます。



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レンタサイクル屋さんの看板も、自転車に書かれてくくりつけられているのです。


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横道にはギリシャ風サンドイッチ屋さんがあり、子供たちが並んでいました。



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お約束5分前に、アルロー社パリアトリエのベルを鳴らします。

社長のクリスティーヌと、部長のピエール・クリスチャンがにこやかに迎えてくださいました。




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フランス人の良いところは、仕事でも名前で呼んでくれること。

「ミホ、2か月ぶりね、元気にしてました?」

「まず、ここでアペリティフをしてから、ランチに行きましょう。」


一気に緊張もほぐれ、ありがたくカンパイです。



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アルロー社は何百年もの歴史の中で、自社所有の1級畑からのみ作られるエレガントなスタイルを貫いています。

フランス国内はもちろん北欧から東欧、アメリカからアジアまで世界中の名だたるレストラン・バーで支持を得ています。



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前回お邪魔した時も、アンティークグラスでいただきました。

今回も、グラスの脚まで入る19世紀後半のグラスで飲み比べをさせて下さいました。

柔らかいブリオッシュをおつまみに。



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フランス革命(1789年)以前に作られたグラス。

指ではじいて、そのクリスタルの音を聞かせてくださいました。

「昔のシャンパーニュはね、最後の澱抜きをしなかったんですよ。」


1時間ほどの談笑の中で、仕事の話もおりこみ、7月上旬にこちらのアトリエにて

CEPAGEの皆様、ご家族様を招待してデギュスタシオン(試飲会)を開催してくださることに。


詳しい内容は、また5月、6月のレッスンでご案内します。




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5,6分ほど歩いて、レストランへ移動。

歩きながらも、おふたりは自然に私を間に挟み、交互に話しかけてくださいます。


さりげなく、「とても大事にしていただいてる」ことを有難く思います。



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「フランスらしいレストランと言えば、ここですね。」

お二人が、昔から通っているとおっしゃるお店。

手渡していただいたメニューを開くと1ページ目に「これをグラスで?」と驚くようなお勧めがズラリ。



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「CUISINE BOURGEOISE & TRADITIONS」


ブルジョワという言葉に日本人の私たちは「階級」を感じますが、

実は「キュイジーヌ ブルジョワーズ」の意味は、質素だけれど実質的な料理、という意味。



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渋い声のソムリエさん氏が、ボトルを愛情深く扱います。



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クリスティーヌが選んでくださった1本は、これ。

2003年のルイジャドーのムルソー。



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またここでもカンパイです。

上質のシャルドネの複雑な香りが絡み合い、お昼からこの贅沢に言葉も出ません。



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クリスティーヌと私が前菜にいただいたのは、ホワイトアスパラのバルサミコソース。

ムルソーの酸味と非常によく合い、野菜の甘みが引き立ちます。


ピエール・クリスチャンは前菜は召し上がりませんでした。

「僕は甘党なので、デザートをたくさん食べるので。」



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彼のメインは、子牛の胸線のシチュー。



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クリスティーヌと私は、このお店の名物である「牛の内臓のトマト煮込み」を。

フランス風のモツ煮と言った感じです。

「日本にもこういうのあるのかしら?」と聞かれたので、モツやホルモンを説明しました。




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ピエール・クリスチャンのデザートは、あつあつのグランマニエのスフレ。

「これは、絶品だから食べてみて」と勧められ、スプーンで1口いただいて風味にびっくり。



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デザートはご遠慮したのですが、「そう言わずに、食べてね」と言われ、プルーンの自家製アイスクリームを。

カシスのリキュールが染みて、こちらも絶品。



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コーヒーと一緒に、お茶菓子がたくさん登場。


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クリスティーヌの指輪は、彼女のイメージそのもので、大きくて気品にあふれていました。

「写真を撮らせてくださいね」とお願いしたら、左手をさっと重ねて

「荒れてる手の甲は、隠しますからね!」とウインク。





気がつけば、夕方になり、アトリエ、駅に戻る道すがらもおしゃべりは続きます。




フランス人と仕事をすることは、私にはまだまだハードルも高く、格別な緊張も伴います。


シャンパーニュの泡のように気持ちを上向きにしてくれる時間を重ねていくことで

絆は深くなり、信頼の握手も堅くなる。



伝統と信念。 グラスを持つ手は、常に高揚しています。








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着々と

ピノちゃんこんばんはv-483

ピノちゃんがやっぱり遠い人だと感じてしまいますv-390
そして日本との違いもねv-411

こんな素敵v-354な時間を過ごしながら
お仕事のお話なんてできるのでしょうかv-361

今日のワインの中に私でも分かる「ルイ・ジャド」があるのが嬉しいですv-398

今日、一番気になったのは、
>グラスの脚まで入る19世紀後半のグラス
でしたーv-441v-442v-441

きらめく時間

まるで映画のシーンのように美しい時間を見せて頂きました。
アンティークのグラスの数々は、ため息がでますね!!

偶然私も名前を覚えているルイジャドー、そしてグランマルニエ。
更に、素敵な指輪には真珠母貝の装飾もあり・・・、今夜頂いた
メレンゲを見つけ・・・。まるで宝探しをしているような楽しい
気分にさせて頂きました。ありがとうございます。

お仕事を成功させる大切な鍵は、信頼に基づいた人間関係に
ある、と信じています。今まさにその好例を拝見しました。

次回、またたくさんのことを教えて頂くのを楽しみにしています。

No title

お仕事とはいえ なんて優雅なときなのでしょう・・
大人の世界・・・(自分も大人というカテゴリーにいるのに そんな呼び方をしてしまうけど)

フランス人との仕事って 仕事に対するスタンスが日本人のそれと違うこともあったり
戸惑うこともあるけれど 言葉を超えた信頼関係は必ず成り立つ。
みほちゃんのワインにかける情熱も アルロー社のお二人のシャンペンへのこだわりが融合したイベントには
必ずお邪魔します! コカコーラなんて言ってないで シャンペン飲めるようになっておかなくちゃ(笑)!

大切に育ててきたみほちゃんの葡萄の苗にまた大きな粒がつくね。

シャンパンにブリオッシュ

シャンパンを飲みながら、ブリオッシュをつまむ。とっても素敵な時間ですね~。
「脚」の部分まで入るシャンパングラス。昔はあそこに澱が溜まるようになっていたのですか?
澱のない今のシャンパンが入った「脚までグラス」を見て、お得な感じがした、いやしい私です。笑
どのグラスも本当にきれいですね。うっとりします。

フランスでフランス人とお仕事をすることは、私が想像している以上に大変なことでしょうね。
それでも、ピノさんは国籍を問わずみんなに愛されるお人柄だから
ご一緒されたクリスティーヌさんとピエールさんにとっても素敵な時間となったことでしょうね。

クリスティーヌさんの指輪は大ぶりなのに、華奢な女性のイメージでとてもかわいらしい。

No title

お疲れ様でした!素晴らしい方々との出会い、お仕事の話など、展開が楽しみです。レポート待ってます!

すごっ。

フランス人とのお仕事って言う響きも素敵だけれど、その素敵な裏にはピノちゃんの努力があるんでしょうね。
会話って言葉が出来るだけでは成り立たないもの。
ピノちゃんのお話は相手をひきつける魅力があるものね☆
セパージュの生徒さん&ご家族もデギュスタシオンできるなんて素晴らしい機会を作って頂けましたね、羨ましい限りです。

アンティークのグラスなんてやっぱり緊張ですか?!

仕事。

☆小鞠ちゃん

今週末はパリも久しぶりにお天気が良くて気温はまだ低めですが、快適に過ごしています。

仕事の話、飲みながらもマジメにしてます。写真を撮った最初の3杯は、仕事抜きの世間話ムードなのですが、その後、書類を見たり、双方手帳を出して日程を確認したり、通常の日本の打ち合わせ風景となんら変わりない状態です。
そこでは、頭をしゃきっとさせます。

話がまとまったところで、「あら、そろそろレストランの予約の時間ね」と社長が切りだしてくださって、そこからは、もう仕事の話はしません。食事が終わって、お別れするときに、最後にもう一度だけ
確認する程度です。その後はお礼を兼ねてメールで。

・・・とは言え、昼間から仕事でもカンパイしてる私は幸せです!

CEPAGE生長中

今度は試飲会、新しいステキな企画が次々と・・・ 素晴らしいですね。

ミホさんの苗は今、様々な実を付けて、さらに生長中。

次はどんな実が・・・

とっても楽しみです。

人間関係。

☆mother-of-pearlさん

世界でご活躍の皆様とお仕事をなさるmother-of-pearlさん。

私もビジネスは、「売るべきものの実質」だけではなく、「時間の共有」を楽しめるかどうかだと思っています。

今度お会いした時に、ぜひまたご経験を教えていただけますか?

mother-of-pearlさんがパリにいらしたときには、シャンパーニュにも必ずご一緒したいと思っています。

オトナ。

☆RIKOちゃん

ありがとう。私という葡萄の苗は、まだとても小さいけどリコちゃんはじめ、みなさんのおかげで倒れないように踏ん張っています。

フランス語って、一瞬の緊張が途切れると私には「音楽」になってしまうのよ。だから、肝心なところが全然わからなくなったりしないように、事前に自分からの提案も綿密に考えていく。

食事のとき、仕事以外の話題で旅行とか食べ物とかワインの好みとか、たわいなく話が出来るのも本当に楽しい。

イベントにはぜひ来てください。私がランのレースに一緒に出る相棒がいるってことも先方にも話をしてあるので、ご紹介します。
あ、シャンパーニュでもレースないのかな?あったら出たい!
飲みすぎ、危ないかしら・・・?

シャンパーニュの澱

☆Y子ちゃん

澱抜きは、ヴーヴクリコ未亡人が生み出した技法と言われているそうだけど、本当のところはわからないんですって。

この日いただいた脚まで入るグラスは19世紀後半のもの。澱抜きはそれ以前から行われていたから、時代的には違うけど。
泡の立ち昇りが長いので「優雅な時がいつまでも続く」感じ。

クリスティーヌは、前回もおばあさまからのカメオのペンダントをしていました。今回の指輪はサントノーレで買ったそうです。

7月のイベント、ぜひご家族でいらしてください。いろいろ直接、彼らに質問してみてください。アトリエには、グラスもボトルたくさん並んでいて、博物館のようですからカメラもお忘れなく。

ご案内します。

☆LazyElephantさん

7月上旬土曜日、一日中アトリエ解放で極上のシャンパーニュを味わっていただく企画になりますので、詳細はブログでもお知らせします。ぜひ、お時間があれば、ご家族お友達をお誘い合わせの上、お散歩にいらしてくださいませ。

ムフタール通り、じっくり探検したい脇道もたくさんあっていい場所です。野菜もフルーツも、輝いていました。

飛んできてください!

☆toutouちゃん

あらゆる飲み物の中でも、特にシャンパーニュって魅力度最高値だと思う。そして、このアルローのシャンパーニュは、特にシャンパーニュ好きな人に飲んでもらいたい。

飲んだ瞬間、ドラマじゃないけど、目の前に葡萄畑が広がります。

ロサンゼルスからパリまで飛んできてくれたら、ぜひ参加してほしいイベントなのです。

アンティークのグラス、その価値を考えると手も震えそうだけど、でも実はアンティークってかなりガラスが厚いでしょう?
割れる恐れはないから安心して使わせていただいてます。洗うのは怖いと思うけど・・・。

ありがたいです。

☆おかみさま

いつも心強い応援ありがとうございます。

7月の試飲会は決定で、秋以降にもいろいろなイベントをご一緒に企画して行けると思います。ノエルに向かってシャンパーニュ熱をぐっと上げていきます。

夏の日本でのCEPAGEも、7月のプランはもうほぼ決まっており、
8月も今までと少し趣向を変えて、ひとひねりある企画になる予定です。

6月中にはまたご連絡しますので、ぜひともよろしくお願いします。

Arlaux社

みほさん

Arlaux社のWINE
昨年新宿伊勢丹のフランスのワインと食とかいう催しもので、買いました!
そしてもっとすごいのがたぶんたぶんだけどこの黒い服を着て真珠のネックレスを付けた彼女
その方に説明を聞いてあまりにも感じがよくてうっとりしちゃって買ったのが
Arlaux社のロゼのワイン
(それぞれフランスからそのカーブの方たちが来て直接売ってくださっていた)
少し発砲のとってもおいしいワインでした
昨年のクリスマス
彼と軽井沢で過ごした時にお部屋でいろいろと買い出しいたおいしいものと一緒に
二人とも一気に酔っ払って...

間違っていたらごめんなさい。です。(笑)
でも楽しかった思い出。
Arlauxのラベルを見ただけで思い出してうれしくなりました。

みほさん。ありがとう


本日久しぶりに10キロ走ってへろへろのKAOより

No title

昨日 近くの酒屋で悩んだあげく、買い求めましたのは、
ルイジャドーのピノノアールでした。
たしか2007年でしたが・・・
同じマークが出てくると、なんだか嬉しいですね。(笑

グラスって大事だとおもいます。
少々 酒違いではありますが、先ほどまで“ロングカクテルグラス”?
が欲しいな~ なんて話をしていました。

勿論 お安い所での話ですが。(笑

嬉しい運命♪

☆KAOさん

今日も10キロですか?レースかしら?よく頑張りますねー、お疲れ様です。

新宿伊勢丹のそのイベント、クリスティーヌ、確かに行きました。
KAOさんに説明したんですね、わー、今度、彼女にもこの嬉しい繋がりを話しておきます!

次は11月に日本へ行くと言っていました。おそらくまたフランスフェアか、シャンパーニュフェアの出展だと思います。
詳しいことがわかったら、お知らせしますので、お時間があればぜひぜひ彼らに会ってきてください。「ミホの友達」って言ってください。

クリスマスの軽井沢の素敵なお話、聞かせてくださってありがとうございます。心許せる彼と、美味しいものに囲まれての聖夜、最高でしたね。
アルローのシャンパーニュ、ぴったりだと思いました。
こちらこそKAOさん、いつもありがとうございます。

グラスの違い。

☆いその爺様

ルイ・ジャドーは、2009年が創立150周年で日本にも力を入れてプロモーションしていましたね。バッカスのラベルも好きだし、私もよく飲んでいます。

ロングカクテルグラスですか?いいですねー!
おうちBARを楽しむために、気にいったグラスを揃えるのは大人ならではの贅沢。グラスが良いと、味も大きく違うと思います。

ワイングラスもさまざまなタイプがあり、大きなグラスでゆっくり時間をかけて楽しみたいワインをたまに飲むと、ひときわ感激します。

No title

毎回、毎回、mihoさんの書く記事は
深くて格好良くて
パリの何気ない風景は、全て絵になって・・・

ため息の連続です。

アンティークのグラス、素敵!
そんな中でフランス人とお仕事をしているmihoさんも
風景に溶け込んでいるのでしょうね^^

アトリエでの試飲会の成功を
陰からそぉっと応援しています。

また助けてね。

☆yukapiちゃん

こちらこそ、yukapiちゃんの書く記事から柔らかい空気を送ってもらっています。
2匹の視点、かかわる皆様の愛情や、暮らしの中でイイコトを見つけるヒントなど。

フランス人との仕事は、自信のない自分が顕著に出てしまうので、そこを跳ね飛ばす気合も必要だと始まりはいつも思う。でも、いざ始まってしまうと教えられることが多くて、仕事だけじゃなく、生き様そのものを習っているのです。

このアルローのお二人は、すごい方々です。
私はビジネスの才覚は持ってないけど、人間性を学びたいなぁと思っています。

7月の試飲会、yukapiちゃんにも応援に来てもらいたいぐらいなの。
夏の日本のCEPAGEでは、またたくさん助けてください。よろしくお願いします。

No title

ホワイトアスパラ 美味しそう 素敵なレストランですね

そろそろ終わりです。

☆ryuji_s1 さん

こんにちは♪ ホワイトアスパラもそろそろ食べ納めかも知れません。これをいただくと、季節が一巡したなぁと感じます。

日本では北海道産が出回るようですね。

お料理上手なryuji_s1 さん、美味しいアレンジをなさることでしょう。

プロフィール

Author:ピノミホ
趣味から始めたワインの勉強、人と語らうことが大好きでおもてなしを積み重ねた経験、それらを集結して「CEPAGE」を実らせて満17年を迎えました。
小さなサロンのテーブルに、今日も美味しいお皿を運んでいます。

ワインの熟成と同じように、ゆっくり、味わい深い時間を過ごせる日々を願って。

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