幸福を売る人

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「ミホ、元気に日本から戻った? 今後の打ち合わせを兼ねて、土曜日のランチはいかが?」

シャンパーニュ・アルロー社のクリスチーヌ社長から久しぶりの電話をいただき、

5区のアトリエに向かってきました。












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毎月コーディネートを変えているというウインドウはすっかり秋の森。


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9ヶ月ぶりの再会を喜んで、クリスチーヌ、ご主人のピエール・クリスチャンと一緒にカンパイ!

仕事の話に入る前に、まず、飲むというのも嬉しい流れ。


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「今朝ね、新しいレシピで焼いてみたの」

クリスチーヌお手製のグジェールはチーズが香ばしく、シャンパーニュがどんどん進みます。


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前回伺ったのは2月頃。

新しいプロジェクトの話し合いをして、これからというときに東北の震災があり。


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癌のこと、石巻の母や叔母たちのことで落ち着かず、パリと日本のセパージュを遂行することだけで
手一杯の日々。

不義理を重ねてしまった私に対して、彼らは根気よくメールや電話を送ってくれていました。




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シャンパーニュのほかにも、オリジナル製品がたくさん増えて、魅力的なお買い物も出来るアトリエに変貌していました。


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私と同じ頃、咽頭癌で戦っていた彼らの旧友が7月に他界したことを聞き。

「ミホはパリへ戻ってきたけど、彼女はノルマンディーの病院からパリへ戻ってこれなかったの。」


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今月下旬には、新宿・伊勢丹のシャンパーニュフェアで日本へ10日間旅する彼ら。

「なかなか同じタイミングでミホと日本へ行けないけど。」

横浜の焼き鳥屋さんを案内する約束、いつか必ず果たしたい。


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おしゃべりが続く間にも、近所に住むご家族がシャンパーニュを買いに立ち寄ります。


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一番気になった製品は、りぼんのドレスを纏った「シャンパーニュのジュレ」。

シャンパーニュを85%使用、糖分は15%以下に抑えたエレガントなキラキラ。

ノエルのパリのCEPAGEのお皿に、ピンクのビュスキュイと共に使わせてもらうことにしました。



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1級畑の長い長い伝統を持つアルロー家の誇り。


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急用でアトリエに居残ることになったクリスチーヌと熱い抱擁を交わし、ピエール・クリスチャンに連れられて
近くの南西地方のビストロへ。

新進気鋭の20代のオーナーシェフが生み出す小皿料理が人気だそう。


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大きなテーブルの角に座って、美しいランプを眺めます。


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ピレネーに近い、イルレギでカンパイ!


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「ミホ、何が食べたい?野菜?肉? 魚よりもこの地方は肉だからね」

フォアグラと鴨の春巻き。 ソースはピーナッツオイル。


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続いて鴨の燻製。木製のサーフボードのようなお皿がスタイリッシュ。


グランゼコール(高等大学院)で同級生だったアルロー夫妻は、ランスの学校でスペイン語の授業で隣に座ったのが最初の出会いだとか。

「最初のデートは、映画を見に行った。」

「フランス映画?アメリカ映画? コメディ?ラブロマンス?」

「いや、それがね、まったく映画のタイトルは覚えていないんだ。何を見たかもどんな筋かも。」

「それほど、隣が気になってしまってね。」 


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1995年ごろ、徴兵制度の代替策で18ヶ月間日本企業へ出向・駐在した際は毎日熱心にFAXを送り、
クリスチーヌも2回日本へ遊びに来たのだとか。

「最初に就職したのは、旅客機のエンジンや、軍事用の武器を扱う会社だった」

「でもね、あるとき、ふっと人生を考えた。 

 戦いに必要なものを売るよりも、愛を売りたいなと思ってね。

 シャンパーニュは、幸せな瞬間にふさわしい作品だから。」


以降、妻の実家の営業として世界規模で活躍するピエール・クリスチャンは今日も熱く泡を語る人。



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しっとり大きな半生のアンチョビのサラダ。


お昼時の混雑を避ければ、この店は居心地がとても良いのだとか。


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お土産に、シェフが書いた料理本をいただく。皿の上のアートが写真で綴られて。



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すぐの再会を約束してお別れし、メトロの駅に向かう道にもワインの木樽。

この街には、大人の潤いがあふれている。



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アスファルトにも落ち葉が横たわり。


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家の裏道には、赤く燃える想いが揺れて。






日本から巴里へ戻って1週間。

湿度の違い、空の色の違いが小さな緊張感を生みながら、心地よくシフト中。








10月後半の日本でのコラボレーション企画を、長年の生徒さんが素敵な写真と文章でブログにまとめてくださっています。

こぶたちゃん、いつも応援本当にありがとう。





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こんばんは♪

日本からパリへ・・・疲れは出てませんか!?
こちらは、ハロウィンモードから一気にクリスマスモードに
突入です(笑)
暑くて、クリスマスの雰囲気ではないんですけどね~!

クリスチーヌさんご夫妻、ピノさんが帰ってくるのを
待ってたのですね♪
こうやってまた、一緒に仕事が出来るということが
幸せなことなんだとピノさんのブログで感じます。
黒卵で20年延命!それ、食べたい~♪

パリはもう冬?

ピノちゃんこんばんはv-483

なんだかすっかりご無沙汰してしまった気分v-390
10月に日本にいらいていたのに、ご連絡も取れず。。。v-406
でも元気に頑張っておれる様子はしっかり拝見しておりましたですよv-398
パリv-498でも頑張ってらしゃって、
いつもながらそのパワーv-91に圧倒されっぱなしですv-411

v-412ももう笑わないかな、
来年の一月にはお会い出来ると良いなーv-441



なんてステキなエピソード

アルロー夫妻の初デートのエピソードがとってもステキで、読んでいて
思わず笑みがこぼれてしまいました。

そして、武器を売ることよりも愛を売ることを選んだムッシュ・クリスチャン
素晴らしい方ですね。

ビストロのお料理も美味しそうですが、私はクリスチーヌさんお手製の
グジェールが食べてみたい!!  (すっごく美味しそうv-10

新宿・伊勢丹のシャンパーニュフェア、時間が取れたら行って見ます。
「シャンパーニュのジュレ」は出るかしら?
楽しみがまた一つ

幸福を売る人

愛を売る仕事、素敵ですね。
ピノミホさんのお仕事からもいっぱい愛をもらっています~♪(酔)

シャンパーニュのジュレとピンクのビスキュイユと聞いただけで、
クリスマスのCEPAGEの盛り上がりが想像できる気がします。

落ち葉も絵になるパリでの、ご活躍お祈りしています!!


クリスマスモード

☆kashちゃん

ハロウインのあとはクリスマスですか。
日本は季節先取りに、気候が追いつかない感じですね。

こちらは少しずつ確実に寒くなってきています。

アルロー夫妻、私が日本で連絡がつかなかった去年も理子ちゃんを通じて様子を聞いてくれたりして、本当に心配かけどおしなんです。

「元気な姿を見て安心」ってみんなに言ってもらえてありがたい。

卵の延命効果、確実だと思います。ただ、3個は食べすぎでした!

日本の冬にはぜひ。

☆小鞠ちゃん

お元気回復中ですね、よかったです。10月はこちらこそ、日本に居ながらお電話もせずに
ごめんなさい。

もう1月の話をしても鬼は笑わない季節になりましたね。お休みが取れたらまたぜひ横浜へお越しください。

日本は1月も陽がさしていることでしょう。

グジェール

☆おかみさま

クリスチーヌの手作りのグジェール、市販のものよりもずっと大きくて美味しくて、チーズもふんだんでした。いつもはコンテで作るそうですが、この日はグリュイエールと言っていました。

伊勢丹のフェア、ぜひお時間があればお出かけください。

ジュレが出るかどうかは未確認です。少量しか生産していないと言っていたはずなので、巴里限定かも知れません。詳しいことを聞いておきますね。


愛、送り続けます!

☆ likisuke ちゃん

私も愛を配ってますか?だとしたら、とっても嬉しい。

クリスマスセパージュも、現在あれこれ構想中。去年とは違ったキラキラになる予定です。

おうちでひとりデザート、ひとりワインの記事、読みました。そういう時間を楽しめるのも大人の女性の証拠ですね。 今度はシャネルの化粧品談義に燃えましょう。

何処にいても

ピノちゃんは、何処へ行ってもどんな時でも
素敵な人に囲まれ、美味しいものに囲まれだね~。
日本でも美味しいもの三昧で、さぞや秋を満喫したことでしょう(笑)

小さな幸せを大切に想い喜べる人には、きっと神様が大きな幸せを
届けてくださるはず!幸せはすぐそこに、毎日の中にたくさん隠れてる。

葡萄の枝、大活躍だね!やっぱり買って大正解でした。次はワイン樽?(笑)

素敵なお仕事☆

おいしいものは、みんなを無条件に笑顔にしてくれますよね。
「幸せを売るお仕事」、とても素敵です。
ピノミホさんのcepageも、いつもみんなとても幸せそうな笑顔をしているのが印象的です。

シャンパーニュのジュレ、とっても気になります!!
cepageのノエルでいただけるのでしょうか?!
きっときっといつも以上に素敵なおいしいcepageのノエル、とっても楽しみにしています♪

いくつになってもクリスマスが近づいてくると、やっぱりなんだかわくわく、心が踊り出すような気分になります。

葡萄の枝

☆さち姉さん

姉さんのおっしゃるとおり、日本でも巴里でも、世界のどこでも愛をいただいています。

気持ちが弱りそうになると、誰かがすっと支えてくれて、また立ち直っています。

姉さんがお友達と玉川温泉に行った記事も、勇気が出る内容で励みになりました。
まずは気持ちで病に負けないことが大事なんですね。

ココファームの葡萄の枝、あの夏、考えたとおりに10月の日本のテーブルで活躍しました。
樽・・・はい、いつかは樽を買って立ち飲みワインバー!

シャンパーニュのジュレ

☆ゆみこちゃん

CEPAGEのテーブルも愛と笑顔がいっぱいだとしたら、それは皆さんのおかげです。

カリカリとテキストにメモを取ってくださるマジメな姿も、自己紹介で爆笑しあっているのんびりした光景も、どちら状況もキッチンから気配を感じながらも私も笑っています。

ジュレはノエルのお皿に使いたいと思って、これから試作をしますのでご期待ください。

この前、しゅうちゃんがツリーの飾りつけをした記事も可愛かったですね。あと1ヵ月半でノエル。毎日盛り上がって過ごしていきましょう。


「シャンパーニュのジュレ」

どんな味がするんだろう!
CEPAGE JAPONで会えるといいなぁ♪


アルロー夫妻、あたたかくて素敵なご夫婦ですね。
心温まります。

こんな風に歳を重ねていけたらいいなぁ。
って思いました。




エレガントなお味

☆こぶたちゃん

ジュレね、生産量が極わずかだということなのでノエルのパリの分は発注できたんだけど、追加で出来るか聞いてみます。

甘味をぎりぎりまで抑えているので、シャンパーニュの透明感と葡萄本来の果実味が前面に出ていて本当に美味しいです。

そのままなめても感激できる贅沢な大人の媚薬かな。


プロフィール

Author:ピノミホ
趣味から始めたワインの勉強、人と語らうことが大好きでおもてなしを積み重ねた経験、それらを集結して「CEPAGE」を実らせて満17年を迎えました。
小さなサロンのテーブルに、今日も美味しいお皿を運んでいます。

ワインの熟成と同じように、ゆっくり、味わい深い時間を過ごせる日々を願って。

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